2008年4月29日火曜日

ポカヨケ

何それ?という人も、常識でしょ、という人もいると思いますが・・・これはオペレーションの世界で「ポカ(偶発的ミス)をよける(避ける)」という意味で、トヨタ生産方式の一部をなすものです。この考えは、トヨタ式を分析してアメリカで広まったリーン生産方式にもそのまま活かされ、「Poka-Yoke」となんだか笑っちゃう言葉として出てきます。

現在、コアの授業でオペレーションを、課外でLean & Six Sigmaの短期講習を受けているのですが、いずれもトヨタを中心に日本の登場機会が本当に多く、改めて日本の製造業の強さを感じさせられます。単に働き者なだけでなく、Loyaltyをベースにした「人間が効率的に動くオペレーション」という簡単には為し得ないことを日本企業がやってきたことが競争力の源泉だったのかな、と思わされます。

ところでこの「ポカヨケ」という言葉の裏には、「人と問題を切り分ける」という大きな前提があります。日本語でポカというと完全に人為的・偶発的ミスでありいかにも人に問題があるようにとられますが、それをシステムの問題として「ヨケ」るという発想。未然に防ぐ、ということなんでしょうが、それを継続的にやることは非常に重要だと思います。これは製造業に限らずどんな業務フローでも言えることで、ミスが起こったら犯人探しをするということではなく、当事者がきちんと問題を洗い出して改善策を提示・実行することが一番の対策になるんだろうな、と改めて思いました。かく言う自分もポカが非常に多いタイプなので、この機会に自分の行動パターンを良く見直して、Sig sigmaレベル(不良品が100万分の3.4の確率で発生する)のオペレーションを目指したいと思います。笑

尚、Lean & Six Sigmaのコースはお隣のThayer Engineering Schoolで開講されており、4回の授業+試験をクリアすればグリーンベルトというSix Sigmaの補佐的業務を行える資格がもらえます。Tuck生には$50の事務費用のみで受講する権利がありますので、Tuckに来られる方は是非受講をお勧めします!

MS

2008年4月21日月曜日

庭でパーティ

4月に入り、さすがにここハノーバーも日に日に暖かくなってきました。さっそく、自宅(Sachem)の庭に友達を呼んでパーティを開催。





いつまでもパーティは続く。。。


GK

2008年4月20日日曜日

Sachemの裏山

僕が住むSachem Village(家族寮)の裏には、ハイキングやサイクリングを楽しめるトレイルがある。


4月も半ばとはいえ、木陰にはまだ少し雪も残っていた。ぬかるんでいる場所も多く、サイクリングには少し時期が早かったかもしれない。



30分ほど自転車をこいだか。今日の目的地のBoston Lot Lakeに到着。







帰り道。。。


GK

2008年4月18日金曜日

What's your job?

昨日、FYP (First Year Project)の担当教授であるProf. Pe'er(ピエール)とのミーティングがありました。目的はこれまでの進捗をレポートすること、今後の方向性に就いてアドバイスを受けることの二点です。当チームは日本へ西海岸のビールを輸出するプロジェクトを進めており、チームリーダーの学生がこれまでの進捗状況をプレゼンし、Logistics・Marketing・経済性等を説明していきました。

教授は一通りプレゼンを聞いた後、開口一番に以下の質問を投げかけてきました。「OK, I appreciate your team's great work so far. Now let me quesiton one thing. Can any one tell me in a simple phrase, "what your team's job is"?」


・・・チームメンバーは(自分も含め)答えに窮してしまいました。

確かにこれまで細かいコストや物流フロー、競合するアメリカビールの日本での流通状況・価格設定といった詳細な調査をしてきたのですが、僕らが何をもたらすのか、何故サプライヤーや消費者が僕らの商品を選ぶのか、に就いては議論して来ませんでした。(Agendaには入っていたのですが、先ずはプロジェクトの経済性を把握しよう、ということで情報集めをしてきた為、議論が後回しになっていたのが実情です。)

それに対し教授からは「君達が本当に意味のあるJobを見つけることが出来れば細かいコストは関係ない、それよりも果たすべきJobを見つけ、それに対し確実にPremiumを払ってくれるFoothold Market/customersを定義することが大事だ」と明確なアドバイス。勿論それに留まらず、アドバイスをくれそうなTuckのOBや参考になるケーススタディを紹介してくれ、1時間足らずですが非常に有意義なMeetingとなりました。

チームでも個人でも会社でも、「What's our job?」というシンプルな問いかけは非常に役に立つ気がします。初心にかえって再びプロジェクトに取り組みたいと思います!

MS

2008年4月5日土曜日

Japan Country Chat

Tuck International Clubの活動の一部として行われていたCountry Chatが2年ぶりに再開した。昼休みを利用し、週一回のペースでInternational studentsが自国の紹介を自由な形式で行っている。

昨日は、ケニア、ベルギー、インド、イランに続き、いよいよニッポンの出番。内容については日本人1年生でいろいろとアイディアを練ってきたが、やっぱりビジネススクールなので、ケースでしょ!と同僚が名案を思いつく。ケースは(前日のOperation授業のケースをうまくパクり、)アメリカのメーカーに勤めているインド人が大事な商談で急遽日本出張に行くことになった、という設定。商社マンとの大事な折衝があり、さてどうしましょう?という内容で、参加者に質問しながらプレゼンを進める事に決めた。

このCountry Chatは毎回教室がフルハウスになるほど大人気だが、Japan Chatにもみんな集まってくれるか正直ちょっとドキドキしていた。しかし不安をよそに結果は昨日も満員御礼!

自分がケースの設定を発表したあと、同僚Gがまずは日本に関するFactsと歴史背景を紹介。そしてBusiness tips担当の商社マンTと、ケースの主人公としてゲスト出演してくれたS(日本勤務経験者)が名刺交換を実演。さらにビジネス会議室、タクシーでの上座・下座のQ&A、酒の注ぎ方・注がれ方の説明、2次会、3次会の大切さ、カラオケ話等々をユーモアたっぷりに説明し、観客はみんな爆笑の連続、連続。いや~しかしTの芸達者ぶりには改めて感心・感動致しました。。

締めはTravel tipと題してChat隊長Mが秋葉原、渋谷、カプセルホテル、寿司の食べ方や相撲観戦などについて説明・紹介し、最後に東京のラッシュアワーの生き延び方を伝授。ラストシーンとして、駅員3人が乗客を電車に押し込むシーンをYoutubeを使って流したら案の定驚きと笑いの声が会場を包んだ。

プレゼン後は30分近くQ&Aをし、芸者、本音と建前等々Culturalな質問から、日本の少子化問題や将来の見通しなど、幅広い議題が上がった。駆けつけてくれた日本人2年生のヘルプも借り、有意義な討議ができたのではないかと思う。

プレゼン終了後はいろんな友達が「今日はホント面白かった!そしてすごい勉強にもなったよ。」と声をかけてくれ、正直すごく嬉しかった。来月Country chatをする韓国勢にとってはかなりのプレッシャーとなった模様(?)。

大好きなTuckで、大好きな祖国・日本をみんなに楽しく紹介できて本当に良かった。世の中でJapan Passingなどという言葉が二度と使われないよう、Tuck Japanese studentsは益々がんります!

TM

2008年4月1日火曜日

春学期スタート!

気がつけば春学期も1週間が経ってしまいました。授業の雰囲気も分かって来たところで簡単に履修科目を紹介してみたいと思います。

Operation Management(コア)

その名の通りOperationに関して、様々な製造業・サービス業を題材として学んでいきます。尚Break中には宿題として「The Goal」を読む課題が出されました。日本でも有名な本なので読んだ方も多いと思います。この本にも出てくるThroughput、Bottleneck、Efficiency等のキーワードが授業でも取り上げられ、収益を最大化させるプロセスはどうあるべきかを議論します。初回の授業ではハンバーガーの製造工程(Burger KingとMcDonaldの比較)の違いがどう戦略に裏打ちされているかを学び、二回目ではシンプルに学生が寮の部屋でクッキーを焼くケースを扱いました。一台しかないオーブンと2人の学生でどれだけクッキーのオーダーをこなせるか?という極めてシンプルな内容ながら結構考えるべきことは多く、この先どんどん掘り下げられていくのが楽しみな授業です。

Managerial Accounting(選択)

管理会計、特に意思決定に際して抑えるべきAccounting costとOpportunity costの違いやコスト負担の方法等、大きな組織では必須となる考え方を学びます。詳細はまたレポートしますが、コアのAccounting以上にロジックが必要となり、非常に面白い授業です。

Introduction to Education

変則的ですが、ダートマス大学の学部生向け授業を履修しています。内容は子供の脳の発達の過程とそれに伴う環境認識変化、それを踏まえて教育はどうあるべきかを議論していくという理系と文系がごっちゃになったような授業です。少々予想していた内容とは違ったものの、今まで感覚的に持っていた認識を科学的な側面から捉えることが出来るほか、勿論Introductionとしての基礎的教育理論を網羅することが出来ると期待しています。

First Year Project(コア)

学生6人でチームを組んで一つのプロジェクトを2ヶ月で完成させます。僕の参加しているチームは日本へMicrobreweryのビールを輸出するという、一見変哲もないアイデアをEntrepreneurプロジェクトとしてやることにしました。日本にもアメリカの地ビールは入ってきていますが、アメリカのバラエティに比べれば天と地の差があり、マーケットを開拓することは決して夢物語ではないと感じ参加を決めました。勿論、日本がらみのプロジェクトなので、自分が貢献しやすいというプラスもありますが。現状はプロジェクトのTo doを洗い出し、各自が調査する段階です。僕は日本へ輸入した後のロジスティクス、輸入関税の詳細、その他マーケット関連情報探しを先ずは担当。メンバーは皆良く知った連中で、いい議論が出来そうです。

MS