2009年10月11日日曜日

面白い統計

1年生は、8月の終わりにオリエンテーションを経た後、9月よりFall Aが始まり、4週間のクラス+試験を経て先週ようやくFall Aが終わりました。

Fall Aは、(1) Analysis for General Managers(GM論概観), (2) Leading Individuals & Teams(個人・チームに対するリーダシップ), (3) Managerial Economics(経済学、pricingを中心に), (4) Statistics for Managers(統計) の4科目をコアク科目として1年生全員が受講しました。各科目の名前にくどいくらいに"Manager"とついているのが、GM schoolを標榜するTuckらしいです。笑

本日は、事前の期待を上回って面白かったStatistics for Managers (STATS)について紹介したいと思います。
STATSのクラスは名前の通り、Managerが判断・使用する観点で統計を習得しようというものです。私のセクション(クラス)は、マーケティングを専門とするKopalle教授が担当でした。

今までの人生で統計を習う機会は何度かありましたが、どれも無味乾燥な数式が並ぶ授業だったので、今回も’またか’程度の期待度でしたが、Kopalle教授の授業は今までで最もエキサイティングで役に立つ統計の授業でした。

例えば、在庫がどのレベルに達した時に注文すれば在庫切れを起こさずにすむか、2つのTV番組に対するアンケート結果(例えば、この番組は家族向けである等)について明らかな差異があるかどうか、トラクターの売上を予測するときにどの説明変数を入れるべきか落とすべきかなど、どれもビジネスで実践できるトピックを痛快に教えてくれました。コースタイトルにStatistics for Managersとあるように、まさにManagerとして統計を判断する際のガイドマップを伝授されたという感想です。

またインド人である同教授は、授業の開始時にインドの文化について紹介したり、生徒に統計にまつわるジョークを発表させたりと、非常にユーモアのある先生でした。(ちょっと知的なジョークでは、30人以上のお茶会(tea party)を何と呼ぶか?→Z-party!(サンプル数が30以下はt分布、30以上はz分布を使うことにかけたもの。))
他の授業についても、適宜ご紹介していきたいと思います!
KH

2009年6月1日月曜日

1年目終了

NYへ向かうバスの中、あっという間に過ぎてしまった1年を振り返ってみようかと思います。
(注:Dartmouth CoachはNYとHanoverを結ぶ便を最近作りました。 かなり快適なのでもしVisitなどされる際にはご活用ください。 http://www.dartmouthcoach.com/)

Fall Termは右も左も分からない中、Financeの数字に頭がついていかない中、 なんとかもがきながらも前に進んだ時期でした。 スタディグループの経験を通じて色々な考え方に触れることができ、 すこし衝突をしつつ、一緒に切り抜けられた気がしています。
サブプライム問題が頻繁に話題にあがり、インターン就活への影響も。毎週末のようにボストンなどにでかけて面接などをしていたことを思い出します。

Winter Termも盛りだくさんでした。
周りが就活で大騒ぎをしている中、少しは落ち着いていたものの、 自分の目指すべく道はなんだろうか、と思っていました。
少しは余裕ができてスキーには何度か行きましたね。

なんで忙しかったんだっけ?と思わず考えてしまいましたが、 そうでした、Japan Trekの企画が大きかったです。 これはとても価値がある経験となりました。

Spring TermはFallとWinterと比べてもあっという間に過ぎてしまった印象です。
1つのCore以外Electiveとなり、会う人会わない人が出てきた気がします。
FYPはやっぱり大変。成績としての教授の評価よりも クライアントの評価と満足度はどうだったのだろうか、とても気になるところです。 それでも、このFYPが最後にくることで、1年目に学んだことを総括してくれると同時に、 フレームワークを当てはめた机上の空論は全く意味がないことを 再度認識させられたような気がします。

それでもこの間、大事な仲間に恵まれ、色々な意見を交わす中で、自分の無知さや考えの浅さに愕然とさせられたのも事実です。 2年目は本当にあっという間に過ぎることでしょう。

色々なことにチャレンジをして、自分の考えを深めていきたいなと思います。
キッチンがきちんとあるところに住む2年目は色々な人を呼んでホームパーティができるよう、 もう少し料理の腕を上げなくちゃ、というよりも、料理の腕をまず作らなくちゃ、と思っています。

YW

2009年5月10日日曜日

サーフィン イン ニューハンプシャー



日曜日の早朝にサーフィンに行ってきました。ハンプトンビーチという場所で、ハノーバーからは車で約1時間半強ぐらいで着きます。2年前から始めたのですが、未だ波に乗るのがやっとという状態で、今回もうまく乗れたのは1回のみ。。。それでも、遠く水平線を見つめながら波を待つゆったりとした時間や、うまく立てた時の爽快感は何物にも代え難く、当分海通いを続けることになりそうです。

TT

2009年5月3日日曜日

ハイキングの季節

5月最初の土曜日。スキー場の最終日だったのでかなり悩んだが、さすがに今シーズンも何十回も行ったしもう雪山はいいだろうとも思う。

そこで、ちょっと趣向を変えて、久々にハイキングに行くことにしてみた。雪の無い山へ。



同級生を誘い、近所のMt. Cardiganへ。

自然豊かなDartmouth周辺には無数のハイキング・トレイルがあるが、ここMr. Cardiganもその一つ。

2時間半ほどと手頃な長さの上に、山頂からの景色もよく、人気のあるトレイル。途中、子供連れの家族ともすれ違ったりした。





天気は曇りがちだったが、なかなか景色も良し。



GK

2009年4月2日木曜日

GEのCEOがTuckを来訪

先日、GEのCEOであるJeff Immelt氏がTuckを訪れた。かの有名なJack Welchの座を2002年に引き継いだ人である。
彼はダートマスのundergradを1978年に卒業していて、ダートマスとも縁があり今回の来訪となった。

会場となった講堂は早々と満員になり2つの教室が追加された。Tuckにはしばしば有名なCEOが来るが、これほど多くの観客で埋まった講演は初めてだった。

講演は昨今の金融不安の中でGEがどのように舵取りしていくかの話で始まった。

まず、オバマ政権がクリーンエネルギー・教育・ヘルスケアの三分野で景気刺激予算を組んでいることに触れ、GEの強みであるクリーンエネルギーを最大限に売り込み、政府を「一番の顧客」にすることを強く主張していた。(一方ヘルスケアについては予算削減が見込まれるため、今は耐え忍ばなくてはいけないと話していた。)

講演はその後リーダーシップの話に移った。CEOたるものこの苦境を乗り切るためには、自信(confidence)をもつ、自分の信念を貫き通す(know what you are believing)ことが大切であり、この不況の中で疲弊している社員を導いていかなければいけないと説いた。

また、ビジネススクールの2年間については、学ぶ権利を与えられているのだからしっかり学び、自信をつけて欲しい。また、速習できる人間(fast learner)になってほしいと話した。

最後にグローバルな環境については、インドは人材の宝庫、ロシアは資源の宝庫、中国は地域に根付いたビジネスによる売上増に言及したが、わが国日本については、残念ながら高齢化が進み好材料がないと悲しいコメントであった。。

さすが名だたる会社のCEO、どの分野にもポイントを外さない返答であっという間の約1時間の講演だった。事業会社でのGeneral Managementスキルの重要さを感した。(YO)




ファシリテーターのVijay Govindarajan教授と話すImmelt氏

2009年3月29日日曜日

土曜日。アメリカ人、韓国人、インドネシア人の同級生3人と、Killingtonへ出かけた。



空は快晴。絶好の春スキー日和だ。





午後は気温が15度まで上がり、みんなTシャツで滑る。転ぶとちょっと雪が冷たいが、それもまた心地よかったりする。





ちょうどハーフ・パイプでコンテストをやっている日で、スキー場には小気味良いR&Bが流れていた。

いかにもそれっぽい人たちがたくさんいて、彼らの滑りを見ているだけでもなかなか面白かった。



GK

2009年2月21日土曜日

週末の朝

朝、おなかがすいたのでキッチンへ行ってオムレツ作りました。
ホウレンソウ一束に卵4つの特大サイズ。
アメリカの卵は日本のものほど濃厚ではないのですが、さすがに4つも使うとかなりしっかりした味になり、自分的にはすっかり満足。


そのまま部屋に戻ろうかと思ったのですが、差し込む朝日がとてもきれいだったので、カメラを持ち出し、建物内をいろいろ写真におさめてみました。
今住んでる寮は、吹き抜けのアトリウムやクラスルーム等を併設したコンプレックスで、昨年末にオープンしたばかり。年明けに、築30年以上の古い寮から引っ越してきました。

キッチンです。東向きなので、朝の明るさは格別です。
地面に積もる雪の反射もあり、まぶしいぐらい。


お気に入りは、1・2階吹き抜けのアトリウムです。
大きな窓からは木立が見え、暖炉まであります。



クラスルームも、当然ですが、新しくてきれいです。


でも、自分の部屋は、、片付けの苦手な住人のおかげで雑然としてますね。。苦笑


YA

2009年2月11日水曜日

予想もできない人生

Field Study of Private Equityの授業に、駐バミューダ米国総領事のGregory Slayton氏がゲストとして招かれ、話を聞くことができた。

氏はヴェンチャー・キャピタリストととしてはかなり珍しい経歴の持ち主。しかも5ヶ国語を操るとのこと。

ダートマス大学
→アジア、ラテン・アメリカ、アフリカでNPO活動
→病気療養のためアフリカから帰国
→ハーバードMBA
→コンサル(マッキンゼー)
→ベンチャー企業CEO
→ベンチャー・キャピタル創業
→駐バミューダ米国総領事

「振り返ってみて、なぜこんなキャリア・パスを歩んできたのか、もちろん予定なんてしていなかったし自分でもよく分からない」と、しかし充実した表情で楽しそうに言っていたのが非常に印象的だった。

自分も気づけばアメリカのMBAに来てしまい、何で今ここにいるんだろうとたまに思うときがある。また10年、20年と経ったときに、「振り返ってみたら、昔は予想もしなかったような面白い人生だったな。」と言えるようでありたいと思う。



ところで、結局断ったものの、昔アフリカにいたときに働いていた国際NPOから、CEO就任のオファーが最近あったそうだ。

「あのまま瀕死の重病にかからず、アフリカでNPOのフィールド・ワーカーとして働き続けていたら、そこのCEOになってくれなんていわれることは絶対に無かっただろう。」

と感慨深げに語っていたが、確かにその通りだと思う。一つの狭い社会の枠に囚われず、広い世界で様々な経験を積んできているからこそ、CEOにと請われることもあるのだろう。

GK

2009年2月10日火曜日

Japan Trek準備中

Tuckの日本向けサイトのトップページにも表示していますが、
(http://mba.tuck.dartmouth.edu/pages/clubs/international/JP/index.htm)
今年の春休み、同級生を連れて日本ツアー敢行となりました。

このJapan Trek、他のMBAの学校では毎年のように行われていてかなり人気が高いようですが、Tuckではこの数年間は行われていなかったもの。今回、数年ぶりに行うことになりました。

過去の記録などないので手探りで準備を始めたのが確か11月ごろ。そのころは、15人集まればよいね、といっていたものが気がついたら40名。
多国籍軍をつれて日本ツアーをします。

実際の準備。
大変ですよ。
でも、やっぱり日本についてもっと知ってもらいたい、という思いは強いので楽しみ。そして、日々生活していると当たり前となってしまっている光景の中に、どんな不思議を彼らが見つけるかとても楽しみです。

あと1ヶ月で出発。

ベッドに入りながらも、あれこれと考えて寝るのが遅くなってしまう今日この頃です。
ぜひ成功させて来年にバトンタッチをしたいところですね。今年成功すれば、来年はもっともっとすばらしいトレックとなるでしょう。
とすでに思っています。

YW

2009年2月3日火曜日

My Poor....

私のかわいそうな、、Toyota Matrix....(日本名、たぶんist)。



12月の期末試験前からほぼ2ヶ月。。放置してました。
雪道運転するの怖いなー、とか、Co-opまで遠いけど運動不足だし、頑張って歩いて買出し行くかー、とか、、、見に行くのが怖くなってました。

とはいえ、さすがにまずいだろう、と意を決して会いに行きました。
サイドミラーと正面のToyotaのマークだけがかろうじて見えますが、なんだかさっぱり分かりません。でも、雪の中に隠れてるうさぎのようにも見え、なんだか笑いが止まりませんでした。。

雪と氷をかくこと3時間。。。汗だくになってようやく救出。
エンジンも調子よく、元気なMatrixちゃんでした。
もうちょっと乗ってあげなきゃね。。。
反省と運動不足解消の日曜になりました。運転練習しよう。。。



YA

2009年1月30日金曜日

年金会計は面白い?

今日のAdvanced Accountingのテーマは、年金会計。

年金会計のテクニックの自体はまぁそうかなというぐらいだったが、年金会計がはらむ危険性についての教授の話はなかなか面白かった。




企業はお金を出して資産を積み立て、運用し、将来の年金支払い義務(負債)に向けて備えなければならない。

これが401Kとかとは違う従来型の「確定給付年金」の場合、この資産・負債額の変動リスクは、企業が全て負うことになる。

ちなみに、今のように景気が低迷すると、年金資産・負債にはこんなことが起こる。

(資産) 景気が低迷すると、運用利回りが減るから年金資産が目減りし、つまり将来の年金支払いに向けて積み立ててある原資が少なくなる。今のアメリカだと、2007年の運用利回りがマイナス30%くらいのところもざらにあるらしく、この金額は非常に大きなものになる、とのこと。

(負債) また、景気が低迷すると、一般的に政府は金利を下げるので、現在価値計算をするときに使うディスカウント・レートも下がってしまう。そうすると、たとえ将来の年金支払い額が固定されていて変わらなくても、その現在価値は上昇してしまうから、企業の現在の要積み立て額は増えてしまう。

上記のいずれの場合でも、景気が低迷すると、企業がお金を追加して穴埋めしなければならなくなる。

おやっと思い、「それって、

景気が悪くなる ⇒ 年金資産が減り年金負債が増える ⇒ 企業が追加資金拠出しなければならなくなり、企業の決算が悪くなる ⇒ 景気がもっと悪くなる ⇒ 。。。

っていう負のスパイラルになるってことですか?」と思わず質問したら、教授はにやっと笑うばかりだった。


ちなみに、会計上の処理に目を向ければ、米国会計基準の場合、年金資産から年金負債を引いた不足分は、それが一定の金額を超えるまでは、貸借対照表の中のAccumulated Other Incomeの中にとりあえず反映しておくだけでよいらしい。つまり、損益計算書のNet Incomeへの影響はない。(とはいえ、一定額を超えてしまった分は、Net Incomeを減らすしかなくなるのだが。)

あれ、日本はどうなるんだろう?と思ってこれも教授に質問したら、日本のことはよく分からないが、国際会計基準に準拠するのであれば、米国のようなバッファーは無く、不足分はただちにNet Incomeを減らすことになる、とのこと。



一方で、企業側が年金債務の金額を恣意的に操作することができれば、問題の表面化を先送りすることはできるだろうとも教授は言っていた。

年金負債の計算には、企業側が影響力を発揮できる(数字を操作できる?)余地があるのも事実。従業員の最終3年間の予想給与だったり、従業員の平均余命だったり、ディスカウント・レートだったり、入力するパラメーターをちょっとずらすだけで、年金負債の金額は簡単に大きく増減してしまう。

かつ、その年金負債の計算は複雑すぎて、ちゃんとした計算が行われているのか、外部からのチェック機能も働きにくいのだそうだ。



年金と聞くとかなり先の関係のないようなことに思えてしまうが、企業経営においては非常に大きな影響力を持っているということを今日は学ぶことができた。

年金資産・負債の増減に対し実際に企業がどんな対応をしてくるのか、会計の専門家だけでなく、その他多くのビジネス・パーソンにとっても、この先数年の企業決算はかなりの注目の場となるのかもしれない。

GK

happy happy day

昨日は久々の大雪。一晩で40センチは降ったか。朝起きて外に出て、思わず写真を撮ってしまった。

しんと静まりかえった朝の空気。





一日で最初の仕事。それは雪かき。家の前と駐車場と、ひとしきりかいたら汗だくになってしまった。





学校に行き、午前中の授業に出る。同級生たちとの会話も、今日は雪のことばかり。インド人やブラジル人たちが、こんな大雪は初めて見たと大騒ぎしていて、何だかほほえましかった。

そして午後はたっぷりと抱え込んでいる宿題。。。のはずだったのだが。まぁちょっとくらいいいかなと、板を抱えて学校のスキー場へ足を伸ばしてしまった。

近いしね、ちょっとだけだしね、なんて自分に言い訳しながら。笑



雪質は最高!





もう膝ががくがくになるくらい、パウダーの上をたっぷりと滑ってしまった。

パウダーに誘われたのか、いつもに比べればさすがに今日はスキーヤーの数も多かったものの、ちょっとタイミングを外せばコースが空っぽになる瞬間もあったりして、全速力ですっとばしてみたり。

無理にとばせば当然転ぶのだが、どんなに転んでも全然痛くないのがいい。ただ、転ぶたびに雪まみれになり、最後は真っ白になってしまったが。





やっぱり、同級生も何人か来ていた。そりゃ学校のスキー場だものね。これは初心者向けの斜面で練習するインド人夫婦。





リフトに乗ったとき、雪面に映る自分の影が綺麗だったので撮ってみた。写真で見るとそうでもないかも。



GK