Winterコア科目の紹介も最後になりました。Corporate Financeはその名の通り企業のファイナンスに就いて基礎を学ぶもので、最適資本構成と企業価値評価の2部構成になっています。本格的に勉強のしたことのない自分にとっては、MM Theory*やTax shield等の考え、それらが実際の企業の資本構成にどう関連するかを学ぶのは非常に新鮮でした。もうすぐ授業は終わりになりますが、企業価値評価の基本であるNPV、WACCを使うに当たり用いるべき指標、Comparableを選ぶ基準等のほかリアルオプションの評価方法を具体的に学べ、非常に実戦的な内容です。Tuckに来る前、社内稟議を書く際は「All equtiyベースで評価し、ハードルレートは○○%を使用のこと」という指定が社内統一であったのですが、この授業を受けると非常にラフな指定の仕方でありある意味抜け道だらけであることが実感出来ました。どういう前提の数字なのか、インフレが加味されているのか、それこそリアルオプションの価値をどこまで織り込むのか、、等等、言い出せばキリがありません。要はビジネス環境と自社の立場を考え、最適なターゲットレートを考えることが大事ということかもしれません。
*税金なし・効率的市場・倒産リスクなし・Financing policy変更なし、の条件が揃えば、資本構成の違いは企業価値に影響しない、という理論。先ずこれを学んでから一つ一つ要素を足していくことで、何が企業価値を高めるのかをクリアに把握できます。
一つ面白いのが、この授業はコア科目ながら教授によって全く教えるスタイルが異なることです。これまで学んだコア科目の中でも、教材も違えば試験も評価方法も異なる、というのはこの科目だけです。授業の負荷も全く別次元で、どうしてこのようなスタイルをとっているのかは正直分からず。何れの教授も熱意にあふれているのですが、レベルと負荷の違いは否めず。全く同じ教え方をするのは無理でしょうけど、少し平準化されても良いのかな、と思っています。
MS
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