感謝祭とでも訳せばいいのだろうか。家族みんなが集まり、一緒にご飯を食べ、一緒にのんびりとした一日を過ごす。日本の感覚だとお正月の親族の集まりなんかが近いかもしれない。
この時期は同級生たちも皆実家に帰ってしまうので、街はひっそりとしている。さて自分はどうやって過ごすかなと思っていたら、学校でサンクスギビング・ディナーのイベントがあったので、妻と一緒に申し込んでみた。
このイベント、サンクスギビング期間中もHanoverに残る学生を対象に、学校のスタッフや教授が、それぞれの家の家族ディナーに招待してくれるというもの。
妻と僕は、モデリングのPowell教授のお宅にお邪魔することになった。こうやって、教授とすごく近い距離で接することができるのは、小さい学校ならではの良い所だと思う。
Powell教授の家は、学校から車を30分ほど走らせたところの湖畔にある。
家に着いたのは2時ごろだったか。まずは、みんなで家の周辺を散歩することに。近くの森に住むスカンクやコヨーテの話だとか、カヌーで朝の湖を一人で漕ぐときの話なんかを教授から聞きながら、湖畔をのんびりと歩く。
家に戻ると、ちょうどターキーがいい焼き色になっていた。教授が手に持って見せてくれたが、かなり大きい。
皆でテーブルを囲んで、ディナー開始。といってもまだ3時くらいだったけど。
お腹いっぱいになるまで食べ、かなり幸せ。ターキーも、ポテトも、クランベリー・ソースも、すごく美味しかった。今まで食べたアメリカ料理の中で間違いなく一番だったと思う。
食事の後は、地下に降りてみんなで卓球大会に。多少ワインも入っているのでなかなか難しい。
1時間ほどで卓球を切り上げ、今度はデザートのパイを食べることに。パンプキン、アップル、ミートと色々なパイがあって、目移りする。さっきまでかなりお腹いっぱいだったのに、すごく美味しくてまた簡単にお腹に入ってしまうから不思議だ。
そのまま暖炉の前のソファーに移り、徐々に暗くなっていく湖畔の景色を窓から眺めながら、ゆっくりと談笑する。学校の話、それぞれの母国の話、サッカーの話、話題はつきない。
けっきょく、家を出たのは8時半頃だったか。2時から居たから、ほぼ半日教授の家族と一緒に過ごしたことになる。こうやって家族みんなでのんびりゆっくり過ごすのが伝統的なサンクスギビングなんだよと教授は笑っていた。
GK